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特集:一器多用で楽しい食卓

お碗やそばちょこ、グラスなど、食器の種類は数多くありますが、「お碗は味噌汁を入れるもの」というように、用途を決めつけてはいませんか? 器をもっと自由に使えば、いつもの食事もさらに楽しくなるはずです。ものを大切にする心をもって、愛用の食器をさまざまに使いこなしている山口泰子さんにお話を伺いました。
山口 泰子さん : 「消費ではなく愛用を」を提案し、地域のものづくり計画などに活躍した。工業デザイナー秋岡芳夫とグループモノ・モノの一員。家具や器の店「モノ・モノ」代表。著書に「暮らしと器」(六耀社)など。
活用度が高いのはお椀。案外何でもしっくりくるものです。 器の使い方を考えるのは使う人の特権
器や家具の店「モノ・モノ」の代表、山口さんの普段使いの器は、いつとはなしに残されたごく少数。ビアマグ、ワイングラス、そばちょこ、お盆、大皿、お椀、ボウルと、ぐいのみなど。これらの器で、どんな食事もこと足りるといいます。「気に入った器で食べると味も変わる。持ったときの手ざわり、唇につけたときの感触など、気分のいい器を選びます」。そんな理由で、愛用の器だけを、大切に、自由な使い方で楽しんでいる山口さん。
たとえば朝食は、お盆をテーブルがわりにして、その上に直にパンを置き、ぐいのみにジャムを入れ、ビアマグでミルクティーを飲んでいるといいます。
また仕事中には、緑茶やコーヒーを入れたそばちょこが欠かせないそうです。「そばちょこは一器多用の典型です。アイスクリームを食べることもあるし、茶碗蒸しにも。納豆やおひたしにもぴったりです」。
ほかにも、活用度が高いのはお椀だそうです。「熱いものを入れても持ちやすいので、鍋料理の取り皿として使うと便利です。あと、パスタ! 意外ですが、同じ麺類のうどんやそばはお碗型の器で食べるのが普通ですよね。食べやすいし、クリームソース系のパスタは漆の色にも映えます」。確かに、盛り付けてみると案外何でもしっくりくるものです。

「器の使い方を考えるのは使う人の特権。もっと自由に、のびのびと使っていいと思うんです。物があふれている時代だからこそ、こうしたゆとりやユーモアがほしいですね」と山口さん。 器の新しい魅力を見つければ料理にも弾みがつき、工夫する楽しさを発見できそうです。
器やお盆、使いこなし例

“お盆”をテーブルに見立てれば どこでも食卓に変身“お盆”をテーブルに見立てれば どこでも食卓に変身

小さくて可愛い“ぐいのみ”は薬味やおつまみ入れに最適小さくて可愛い“ぐいのみ”は薬味やおつまみ入れに最適

飲み物を入れるだけじゃない! こんなに使える“グラス”飲み物を入れるだけじゃない! こんなに使える“グラス”

どの家庭にもありますが、意外に使われていない“お盆”。「運ぶ」という役割だけでなく、「持ち運びのできるテーブル」として考えてみるといいですよ。床や畳の上で足をのばしてくつろぎながら、ちょっと何かをつまみたいときにピッタリ。ワインにおつまみでもいいし、大勢のときはサンドイッチやおにぎりを山盛りにしてもいいですね。 洒落た模様や色とりどりのものもある“ぐいのみ”。日本酒を飲むだけではもったいないと思いませんか?
そばや鍋物のときの薬味入れとして使ったり、豆類などのおつまみや漬物を入れたり、用途はさまざまにあります。ジャムやバターなど、洋風のものを入れても合いますよ。
“グラス”も活用度の高い器です。飲み物だけでなく、ヨーグルトやアイスクリーム、和風の白玉あずきを入れてもOK。透明なグラスには、ぶどうや杏仁豆腐など、色のきれいなものがよく合います。トマトのぶつ切りにドレッシングをかけて食べたりしてもいいでしょう。
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