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特集:日常のひとコマを詠む 如月真菜さんと一緒に 写真で俳句を楽しもう
  毎日の出来事を写真と俳句で表現する「写真で俳句」。 2つの表現が合わさると、意外な作品に生まれ変わります。 その魅力を、写真で俳句を楽しむ達人、如月真菜さんに教わりましょう。  
  如月 真菜(きさらぎ まな)さん:俳人。8歳ごろ俳句を始める。1987年「童子」入会、辻桃子に師事。2002年「童子賞」受賞。カルチャーセンター等の講師を経て現在「童子」同人、「童子」編集部。著書に句集『蜜』(蝸牛新社)、『菊子』(ふらんす堂)、『写真で俳句を始めよう!』(ナツメ社)などがある。  
       
  熟寝子の指先熱き半夏かな 俳句好きのお祖母さんとお母さんに連れられて俳句会に参加するうちに、自然と俳句を覚えたという如月さん。
「気づいたらすっかりはまっていました。オペラのような感動はないけど、日常のささやかな笑いや小さな感動を伝えられるのが俳句の魅力。たった十七文字で人と共感し合えるんです」。

大切な思い出も、俳句に残せば鮮やかに蘇ります。俳句には人一倍厳しいお祖母さんが、如月さんが生まれたときの記念に詠んでくれた句を、如月さんは今もすらすらとそらんじます。

浮きたがるややの浴身花の昼

「沐浴させている孫の身体が浮いてしまうよ、という句。何気ない情景から、祖母の喜びが伝わってきます」

俳句は写真と組み合わせることで、新たな表現を生み出します。
「俳句では、言いたいことは一句に一つが基本。写真も一瞬を切り取るものですよね。俳句と写真が補い合って、豊かなイメージを持った作品になるんです」

写真に写らない部分を俳句で補ったり、一見関係のない写真と句を組み合わせたり。日常の写真も、一句つければ気の利いた季節の便りになります。
「興味を持った時点で、俳句の世界に足を踏み入れているんです」と如月さん。難しく考えずに、まずはアルバムを開いて、一句詠んでみませんか?
  如月さんが書きためた句帖。8歳のときに初めて詠んだ句は「カツサンド食べながら見る雪景色」
 
だんだんに人へつてきし夕端居
       
 
    
  俳句の十七文字は、五音、七音、五音の韻律でできています。字あまりや字足らずといった定型に当てはまらない句もありますが、最初のうちは、なるべく五七五に収めるのがおすすめです。 
   
  一句に一つ、季語を入れます。複数の季語を入れるのは「季重なり」といい、句のポイントを絞るのが難しくなります。はじめは季語は一つで作りましょう。  
    
  「や」「かな」「けり」など句を大きく区切る働きをする字を切れ字といいます。言葉を区切ることで余韻を残し、読み手の想像力をかきたてる効果があります。切れ字は一句に一つが原則です。  
切れ字は必ず必要なものではありません。まずは五七五の定型を守ることと、季語を入れることからはじめましょう!  
       
 
  俳句のアイデアを思いついたら、句帖に書き留めておきます。季語をまとめた歳時記は、四季の風物や動植物、年中行事などが季節ごとにまとめられていて、読むだけでも楽しめます。書店で購入できます。
 
一人暮らしのころ、食べごろのメロンを2つもいただいたので、仲間を呼んで切りました。メロンはみんなで食べるからいいんですよね。
メロンは夏の季語。切れ字は使っていませんが、「切る」という言葉を重ねることで、切れ字にかわってポイントをつくっています。